どうも小生です
休日読書日記
「羊と鋼の森」宮下奈都
羊と鋼の森 (文春文庫) | 奈都, 宮下 |本 | 通販 | Amazon
第13回本屋大賞受賞作
ピアノ調律師の物語です
映画化されているそうですが小生は全くの未視聴です
この前情報がないなか本屋大賞受賞作を読むのが楽しみなのです…きっとどこかで満足する可能性が高いですからね
なんらかの賞を取った作品が全て素晴らしいというわけでもないし賞を取らなかった作品でも当然素晴らしく感動的な作品があります
でも何らかの賞を取るというのはどこかで他の作品にはない、秀でている部分があると言うこと
それが小生にとって楽しめるのか楽しめないのかはまた別の問題ですがある程度期待ができると思っています
ピアノ調律師の話ですがピアノは弾けないし調律について全くなにも知らないしもっと言えばピアノの構造も知らない
知らないことばかりですが最後まで楽しく読むことができました
ピアノの構造の話が当然出てくるのですがそこが上手くイメージできなかったのでちょっとググりながら自分の中でイメージを膨らませた
ピアノのハンマーって羊毛(フェルト)でできているのですね…それを針でちくちくするだけで音が変わるみたい
調律師っていうのは奥深い仕事だ
なんだかピアノを触ってみたくなりましたよ
小生的に心に響いた部分を抜粋します
「口にしないだけで、みんなわかっているよ。だけどさ、才能とか、素質とか、考えないよな。考えたってしかたがないんだから」
「ただ、やるだけ」
「才能がなくたって生きていけるんだよ。だけど、どこかで信じてるんだ。一万時間を越えても見えなかった何かが、二万時間をかければ見えるかもしれない。早くに見えることよりも、高く大きく見えることのほうが大事なんじゃないか」
ただただ愚直に実践あるのみ
まさに職人の世界
そんな世界がこの言葉の端々がこぼれてくるのがわかります
ピアノ調律師のような職人の腕ひとつで食っているような仕事がしたかったなあ
ぞくぞくしますよね
この本のタイトルである「羊と鋼の森」って何のことだろうって思っていたのですがピアノとその構造物全般のことを指しているようだ
ピアノ=森という発想がなかったのでおもしろい考え方
こういう新しい見方を自分の中に与えてくれる作品というのはうれしくなります
読んで良かった
良作